人の不幸は蜜の味

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リボ払いの仕組みを知らず借金漬けになった34歳「堅実男」の失敗

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自分は借金とは無縁だ──。そう思っている人は多いでしょう。しかし、気がついたら借金の返済に追われるようになってしまったという人も少なくありません。お金を借りなければならないほど困っているわけでもないのにです。

 その原因はクレジットカード。旅行や買い物などで使いすぎてしまい、 “借金地獄”に陥ってしまっているのです。

 

それだけではありません。最近は、アプリで決済するとクレジットカードで支払う「スマホ決済アプリ」が急速に普及しており、これが新たな借金の温床になっているのです。

 というのも、サービスの事業者が競うように、「20%還元」「10%割引」「利用額の〇%が還元されるくじ」といったキャンペーン展開しているから。「使わなければもったいない」などとキャンペーンに踊らされ、「計画的に利用する」ことができなくなっているためです。


 会社員のAさん(34歳)も、そんな失敗をしてしまった1人。もともと堅実な人で、毎月、給与からコツコツ貯蓄をし、家計簿もつけていました。結婚しても、家計管理は妻に任せず、自分でやろうと考えていたほどでした。ですが、気がついたら40万円ほどの借金を抱えてしまい、貯蓄ができなくなっていました。

 

きっかけは、「頑張っている自分にご褒美」と思い、12万円もするかばんを買ってしまったこと。普段はそんな高い買い物をしないのに、スマホ決済アプリが展開していた20%還元キャンペーンに引かれてしまい、思わず買ってしまったのです。

 購入した直後、「無駄遣いだったかな」と後悔しましたが、キャンペーンが大人気でしかも10日ほどで終了してしまったことで、「ラッキーだった」と思っていました。

 

ここからAさんの転落が始まります。キャンペーンに満足したことで、他のスマホ決済アプリにも興味を持ってしまい、さまざまなアプリを利用して買い物を楽しむようになってしまったのです。


 ある日、クレジットカードの請求を見てAさんは驚きます。請求額が15万円以上と、月収の半分以上になっていたからです。月収では賄えずボーナスで支払おうとも考えたのですが、ボーナスは貯蓄しておきたいと思い、毎月の支払金額を一定にする「リボルビング払い」に支払い方法を変更しました。

 リボルビング払いについても、ポイント還元やキャッシュバックといったキャンペーンが展開されており、得した気持ちこそあれ、罪悪感などは何もありませんでした。

 こうして買い物をするようになったAさんは、もう止まらなくなりました。クレジットカードの利用はほぼ全てがリボ払いになり、気がついたら利用残高が40万円にもなっていたのです。

 毎月の支払いは1万円ほどに抑えられて気分的には楽になりましたが、「いつになったら支払いが終わるんだろう」「金利はいくらになるんだろう」と不安になり、家計相談にやって来たという次第です。

 リボ払いの金利手数料(以下、手数料)は15%程度が一般的。となるとAさんは、10万円以上の手数料を支払わなければなりません。キャンペーンを利用して「お得だ」と思っていましたが、それを上回る手数料にAさんはがくぜんとしてしまいました。

 

Aさんが失敗したのは、リボ払いのデメリットをきちんと理解していなかったから。確かに家計簿はつけていましたが、「クレジットカード払い」「アプリ払い」としか記録しておらず、手数料の高いリボ払いの残高が積み上がっていることを見落としていました。そうして、リボ払いが全て「隠れ借金」になってしまっていたのです。

 結局、妻と相談し、多額の手数料を支払うよりはと考え、貯蓄から一括で支払って解決できたのですが、借金や多額の手数料に直面したときには本当に焦ったと振り返ります。

 

今、消費増税に向けたポイント還元策が打ち出され、それに伴ってさまざまなキャンペーンが展開されています。ですが、それらに踊らされると、Aさんのように失敗してしまいます。


 使いすぎてしまう傾向のある人は、スマホ決済アプリをクレジットカードと紐づけせず、利用する分だけあらかじめチャージし、無駄遣いしないよう工夫しましょう。

 今後、キャッシュレス化はどんどん進んでいくでしょう。そうしたときに困らないよう、支出の仕方やお金の管理については意識し、工夫していくことが重要だと思います。